自宅の南には、かつて棚田として使われていた空き地があります。その一つを借りて米作りをやってみました。70平方メートル(約21坪)程度の小さな田んぼです(下の写真の(2))。周辺の休耕田は、*「耕作放棄地のお花畑化プロジェクト」によって春にはクローバーやハゼリソウ、夏にはヒマワリの花畑になりますが、耕運機が入りにくい田んぼは荒れ地のままです。そんな田んぼの一枚をお借りしたのでした。
外部のサイトです→*農産官学で「耕作放棄地をお花畑に」

(2020年11月2日撮影)
(1):雑草防止のためシートがかけられた土地(2021年6月にシートをはがしてコスモスの種を撒いた)
(2):借りた田んぼ
(3),(4),(8):「お花畑化プロジェクト」によって花の種が撒かれる土地
(5),(6),(7):荒れ地
2020年10月28日〜11月6日 <田起こし>
鍬をふるって手作業で田起こし。一日30分程度の作業で一週間かかった。
田起こしと並行して、11月5日に石灰を撒き、6日にレンゲの種まき。レンゲの種はネット通販で購入。
2021年
4月10日〜26日 <田起こし>
長男が帰省したので手伝ってもらって、春の田起こしを始める。
田起こしと並行して苦土石灰10kgを撒き(12日と13日)、堆肥(20ℓ)3袋をすき込んだ(16日と27日)。
<苗代に種まき、畦塗り・代かき>
4月26日 田んぼの隣の隅に苗代の準備
5月1日 ネット通販で購入してあった種もみ(安曇野産コシヒカリ)30gを水に浸す。田んぼの南半分に畦塗り。
5月6日 苗代に種まき。右の写真は苗が育ってきた様子(5月29日)。
5月10日 少しずつ進めていた畦塗りが終了。
5月11日〜6月5日 代かき。
6月6日 <田植え>
麻ひもを張って作業。手植え。用意していた苗では足りず、韮崎の親戚から余りの苗をもらってきてあった。一人で3時間ほどかかった。
<家庭水田>
自宅の居間から田んぼが見える。田んぼの前景は家庭菜園。
6月22日 <アオミドロの除草>
アオミドロが一面に発生。これまで除草のために時々棒でかき混ぜていたのに。いったん水を抜いてアオミドロを除く。アオミドロを発生させないようにするには、松の枝を田んぼに挿すと良いというのでやってみた。松ヤニがアオミドロの増殖を抑える効果があるらしい。
7月14日 <田んぼに鹿が侵入>
田んぼに鹿の足跡。稲が二、三束倒されていた。幸い、この後、鹿の侵入はなかった。田んぼにはいろいろな小さな生き物が見られる。
8月4日 <出穂>
稲の穂が出た。出穂(しゅっすい)というらしい。
右の写真は、8月10日の朝。田んぼの向こうの櫛形山に虹がかかった。
8月11日 <穂肥散布>
穂肥(ほごえ)としてホームセンターで買ってきた普通化成肥料5kgを散布。
8月25日 <鳥よけテープ張り>
稲の穂が大きくなって雀が来るので、鳥よけのテープを張った。雀は全国的には減少しているようだが、この付近ではよく見かける。稲は初めは米粒のかたまりではなく籾の中にミルク状になっていて、これが育って米粒になるとのこと。一つつぶしてみたら確かに白いものが流れてきた。雀はこれを吸い取るらしい。
9月9日、19日、24日 <稲起こし>
稲が倒れてきたので、三、四束ずつ麻ひもでくくって倒れるのを防ぐ。田んぼの北側に撒いたコスモスが満開になった。
10月3日 <稲刈り、ハサ掛け>
帰省した長男と稲刈り。鎌で稲を刈り、麻縄で束を作る。田んぼの水はけが悪く、ぐちゃぐちゃの中を長靴で。できた稲束は125。
稲束をかけるための竹と三脚3本は近所でもらってきてあった。ハサ掛けを始めてみたら、これだけでは足りず隣りの林さんからさらに三脚3本を借りた。小さな田んぼなのに、一日がかりの仕事になった。
10月11〜12日 <ハサにシート掛け>
雨の予報が出たので、ハサにシートを掛けた。
10月15〜22日 <脱穀>
竹で歯を作り、ひっくり返した古いイスに取り付けた「千歯こき」で脱穀。少しずつ作業したため、すべて脱穀するのに一週間かかった。
10月17日 <新米の試食>
脱穀した籾の一合程度を、すり鉢で籾摺り。木のすりこぎよりも石で摺る方が効率が良い。効率が良いとは言っても、一食分の玄米を作るだけで疲れてしまう。できた玄米は家庭用精米機で精米して電気釜で炊飯。これまですべて手作業で進めてきたが、ここで電気を使ってしまった。
新米の味は......普通。
10月22〜23日 <籾の分別>
脱穀した籾には藁の切れ端が大量に混じっており、これを分別するのに扇風機を使った。まわした扇風機の前で藁の混じった籾を落とすと、軽い藁が飛んで下に置いた箱に籾だけが落ちるという仕組み。思いのほかうまくいった。
10月30日 <籾摺り>
今回の米作りで最大の問題は籾摺りだった。田起こしや田植えと稲刈りは、機械がなくても手作業でできた。脱穀も自作の千歯こきでなんとかなった。しかし、すり鉢で籾摺りをやるのは試食のために一食分の籾摺りをしてみて時間的にも労力的にも無理なことがわかった。精米はしないで玄米で食べるにしても、籾摺りは避けられない。弥生時代の人たちは、どうやっていたのだろう。コイン籾摺り機を探すしかないかと思っていたが、隣りの林さんが籾摺り精米機をお持ちだった。「KANRYU SRM555E」という製品で精米までできるが、籾摺りだけお願いして玄米にしてもらった。
<成果>
玄米:28kg、籾殻:13kg、稲わら:125束
田んぼを貸してくださった武藤さん、ありがとうございました。三脚をお借りし籾摺りをしていただいた林さん、苗をいただいた忠木さん、ありがとうございました。始める前に思っていた以上の収穫がありました。
<米作りに参考にしたもの>























