羊蹄山 1994秋
26号台風が本州に迫っていた9月28日から29日にかけて羊蹄山に登ってきました。
28日の午後が雲に覆われて駄目だったため、半ば諦めたのですが、翌29日は思いの他の好展望に恵まれました。台風の速度が予報よりも遅くなったのが幸いしたようです。
- 【日 程】1994年9月28日(水)〜29日(木)
- 【山域名】北海道
- 【山 名】羊蹄山
- 【天 候】曇り時々晴れ
- 【同行者】なし
- 【地 図】20万分の1地勢図「岩内」
- ※右の地図をクリックすると、地理院地図が別ウィンドウに表示されます。
- 【タイム】
- 〈第一日〉(実歩行時間5時間30分)
- 羊蹄山自然の家10:00→10:20一合目→12:15五合目→13:55羊蹄山避難小屋14:05→15:00羊蹄山最高点15:05→16:05羊蹄山避難小屋
- 〈第二日〉(実歩行時間5時間)
- 羊蹄山避難小屋5:00→6:00羊蹄山山頂7:20→8:10羊蹄山避難小屋8:30→9:15六合目9:20→10:35比羅夫登山口(半月湖を一周して)→12:05比羅夫駅
第一日(9/28)
初めての北海道。この季節なら紅葉の大雪山に登りたいところだったが、日程の都合で羊蹄山に。
倶知安駅で一緒に降りた百名山行脚らしい中年夫婦に行き先を尋ねると、案の定、羊蹄山だった。しかし、比羅夫側から登るということで私の予定の真狩コースとは異なり、タクシー代割勘の目論みはもろくもくずれる。真狩口の自然の家まで、タクシーで25分、5,340円也。
二合目を過ぎてしばらく行くと、また二合目の標識。ん? 近づいてみると「二合目半」と書いてあった。
途中でシマリスを見た。
登山口付近は低山性広葉樹林帯、それからエゾマツ・ダケカンバ帯、ダケカンバ帯、ハイマツ帯と数時間のうちにはっきりと植生が変化してゆく。九合目1700m付近まで登らないと展望は開けない。
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| <真狩コース登山道> | <山頂近くの草紅葉> | <山頂一等三角点> |
台風が近づいていて、明日は悪くなってくる予報だったので、避難小屋に荷を置き、サブザックで山頂に向う。左回りにお鉢巡り。南半分は岩場、北半分はザレ、と対照的。山頂付近は見えるが、まわりの山は雲で全く見えない。
避難小屋は10月第二土曜日まで管理人が常駐とのこと。素泊まり600円。寝袋250円、毛布1枚150円。町営のせいか安い。最近の大雨のため、天水豊富。客は他に札幌からのおじさんが一名のみ。日帰りの人が多いようだ。標高差約1500mを一日で登り下りするのはかなりキツイのではないだろうか。
札幌おじさんの話がおもしろかった。去年は2ヶ月かけて本州中部山岳を歩き回ったとのこと。北アルプスの扇沢では一人で小型ワゴン車に3日も停滞して雨のあがるのを待ったとか。北海道の人が日本アルプスに憧れる気持ちがよくわかった。若い頃は沢を歩いたそうなので、北海道の沢を一本推薦して欲しいと頼んだら、「クワウンナイ川かな。」と言っていた。
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| <山頂の空> | <日高山脈> | <余市岳と暑寒別岳> |
第二日(9/29)
翌朝は雲はあるものの遠くまで見える。早起きして山頂を往復する。見えるべき山はほとんど見えているようだ。一等三角点北の倶知安側山頂からの展望は、西側間近にニセコアンヌプリを中心とするニセコの山々、岩内の海岸と日本海が見える。そこから右奥に積丹半島の山々、さらに右手前の目立つピークは余市岳。その左奥には暑寒別岳の山群。暑寒別岳と余市岳との間には石狩湾が広がっているはず。余市岳の右奥には樺戸山地。余市岳からだらだらと右へ続いた無意根山の遥か遠方には、雲海の上に大雪からトムラウシ、十勝岳、夕張岳が並んでいる。太陽が昇った東の方向には、個性的なドームの恵庭岳、その奥にシルエットで日高の山々。幌尻岳やカムイエクウチカウシを認めることができた。これより右になると、樽前山や足下の尻別岳、ホロホロ山、オロフレ山と標高はぐっと下がってしまう。南方の洞爺湖は近くにあるのに霞んでいた。南西の昆布岳の向こうには駒ヶ岳がうっすらと見えていた(と、この時は思っていた)。
以上、山名を書き連ねたが、これは地図を見ながら書いたのではない。山頂でのメモをもとにしている。北海道が初めての私がどうしてそんなに詳しいのか。実は、小屋で一緒だった札幌のおじさんが、一つ一つ指差しながら解説してくれたのだった。20万図を小屋に置いてきてしまって、山名もわからないまま、パノラマ写真を撮っていたところへ、おじさんがやってきたという訳。今まで写真集や紀行文でしか知らなかった山をその場で確認しながら眺めることができたのはラッキーだった。
羊蹄山山頂から北西の眺め ※上の画像をスワイプすると左右にスクロールします。
羊蹄山山頂から東北東の眺め ※上の画像をスワイプすると左右にスクロールします。
羊蹄山山頂から南東の眺め ※上の画像をスワイプすると左右にスクロールします。
大雪からトムラウシ、十勝岳、夕張岳と並んだ山々は遠望にも関わらず貫禄十分だった。これらの山々は一連の山脈ではなく、見かけ上並んで見えているものだ。もし展望図を描くとなると、遠望だけに尾根の前後関係が難しそう。双眼鏡ではわかったが、写真で判定できるかどうか。
最後に書いた駒ヶ岳は、間違いだった。羊諦山と昆布岳を結んだ延長上にある山は遊楽部岳(ゆうらっぷだけ)といって、私は聞いたこともない山だった。さすがにこの同定は簡単なので帰りの列車の中で気がついた。他の山については確認してない。教えてもらったとおりに書いている。
羊蹄山避難小屋の管理人さんによると、天候に恵まれれば利尻岳が見えるそうだ。もっとも、その管理人さん自身は見たことがなく、聞いた話ということだった。地図を見ればすぐわかるように、利尻の方角は海ばかりで手前に高い山はないので当然見えるはずだ。250km以上の超遠望ということになる。
山頂付近の草紅葉は今がピークか。中腹より下はまだ緑。六~八合目付近は紅葉はしていたが、黒ずんだものも多く、それほど見事だとは思えなかった。今年はまだ冷え込みがきていないので、紅葉しないで枯れてしまったものが多いということのようだった。
下りは倶知安コースへ。半月湖の周りを一周して、比羅夫駅まで歩く。
(1994/10/02記)





