開設にあたって
 私が生まれ育った甲府盆地は、太古、日本列島を北東から南西に分断した海の底でした。
そしてそこは西方向からユーラシアプレート、北〜北東からは北米プレート、南東からはフィリピン海プレートの三重会合点で、今も尚、押しくらまんじゅうをしながら、世界でも稀にみる三角形の盆地を形成してきています。
近年になって、地質構造学が研究され、地震調査研究が進む中、日本列島誕生と共に明らかになってきました。
そのことからも甲府盆地が風光明媚の、南アルプス・秩父多摩甲斐・富士箱根伊豆国立公園と八ヶ岳中信高原国定公園にぐるりと囲まれている訳も納得できる気がします。
 私を囲む山々を眺めながら悠久なときを持てることは至福の限りで、パワーを頂いてジュエルステンドの制作をしているのです。
(詳しくは、http://e-kofu.com/yakei/「地上の銀河」甲府盆地の夜景をご覧ください。)

 「ジュエルステンドアトリエ雪江」は、秩父多摩甲斐国立公園の一角で、渓谷美で有名である昇仙峡にも近く、水晶の鉱脈の地にあります。
水晶が採れたことが、甲府に宝飾産業を誕生させ地場産業にまで発展させたのです。
 田中角栄の列島改造うさぎ小屋時代、その副産物として貴石画がもてはやされ出した頃、絵を夢中で描いていた私のところに、お知恵拝借と言って、材料が運ばれてきました。
普段目にすることがなかった、加工される前の天然石にお目にかかった瞬間、こんな不思議なものがあったのかと心動かされたのが41年前のこと、この道への入口だったのです。
 この石だからこそ、というものを作らなければ、地殻のエネルギーで造られた物に対して、冒瀆だとまで考えている内にジュエルステンドにいきつき、それが私のライフワークとなりました。
 ジュエルステンドとは、私が命名したもので天然石の透過光を表しています。ガラスの製造困難な紀元前、メノーがガラスの役割をしていたことが分かる文献が残っています。
ガラスが豊富な時代に天然石をどう生かすかが私の課題となり、暗中模索する中で考案した和紙、天然素材を透明ガラスにサンドして、組み込んでいく手法は特許取得ができました。
(特許第2791520号)
鉱物と、植物の組み合わせの相乗効果と、日本的感性をだしたかったのです。
天然石の結晶美はガラスとは趣が違い、太陽光と融合してステンドグラス特有の季節、天気、時間の変化をより敏感に反応して、宇宙的ロマンをかりたたせてくれます。
 個の美を大切にする考え方は、今までは商業ペースには難しく、大勢の人に見ていただく機会も少なかったのですが、今やインターネット時代、実物までとはいきませんがホームページでご覧頂きたくここに開設した次第です。
 制作する上で基本的に大切にしていることは、石がなりたくて出来きた形を大事にしています。加工するのは人工的に作られたガラス、レンガ、銅、麻布、和紙等を石に合わせるようにしてきました。
石目を無視して切り込んだ形は、その石の個性が弱く私にとって魅力が薄れるからです。
 ここではそれらの作品と、建築物に入れた作品をご紹介いたします。
ご意見ご感想をお聞かせ頂けると幸甚です。

2007.10.1

雪江 なほみ


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